海外データローミングの
基礎知識

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海外滞在中のデータ通信について紹介|データローミングのメリット・リスクを知ろう

データローミングというと、高額請求などのリスクばかりが話題になりますが、正しい知識を身につければ、海外で特別な機器をレンタルする必要もなく、普段と同じ感覚で手軽にネットを利用できます。ここでは、データローミングのメリットとリスク回避に役立つ方法をご紹介します。

CONTENTS INDEX

データローミングとは?

スマホの各キャリアは、日本国内では自社の携帯電話回線を利用して通信サービスを提供しています。海外で利用する際には、海外の通信会社の携帯電話回線を日本と繋いで通話やデータ通信が行えるようになるサービスをデータローミングといいます。データローミングのメリットは、普段使っている携帯電話をそのまま利用でき、電話番号もメールアドレスもそのまま使えること。新たに端末や機器をレンタルする必要もなく便利です。

キャリア別データローミングサービスの特徴と利用における注意点

国内大手3キャリアのデータローミングサービスは、国内で契約しているデータプランを海外でも使用するプランと、国内のデータプランとは別になっている海外専用のプランの大きく2種類が存在します。簡単に各キャリアの特徴を紹介します。

NTTドコモは、パケットパック海外オプション、海外パケ・ホーダイ、海外1dayパケ(新規受付は既に終了)の3種類があります。

auは、世界データ定額と海外ダブル定額の2種類があります。

ソフトバンクモバイルは、海外パケットし放題が中心ですが、アメリカ放題というサービスもあります。

<国内データ消費型プラン>

海外専用のデータプランに対して、最近利用者が増えているのが、国内で契約しているパケットパックやデータ定額プラン等の容量を海外でも使えるプランで、例えばパケットパック海外オプション(NTTドコモ)や、世界データ定額(au)があります。このサービスの特徴は現地に到着してからアプリなどで利用開始を行い、そこから24時間や1時間、3日間(1時間、3日間はNTTドコモのみ)データ通信が使えるというものです。利用時間が終了すると、自動的にデータ通信が使えなくなるのも大きな特徴で、使いすぎる心配がありません。また国内で契約しているパケットパックやデータ定額プラン等の上限データ量まで到達した場合は通信速度が制限されるようになります。
なお、auはauSTAR会員であれば、世界データ定額が毎月1回無料で使用できるのでまずは気軽に使ってみることをお勧めいたします。

※パケットパック海外オプション(NTTドコモ)は別途申し込み(無料)が必要です

<海外専用のデータプラン>

海外パケ・ホーダイ(NTTドコモ)、海外ダブル定額(au)、海外パケットし放題(ソフトバンクモバイル)はどれも国内のパケットやデータ量を使用しない海外利用専用のデータ通信プランで、最大2,980円のサービスです。料金プランは使用するデータ量に応じて料金が上昇する駆け上がり型の料金プランと言えます。ただ、スマホは通信するデータ量が多いため、基本的に1日当たりの上限額まで達すると考えた方が良いでしょう。各キャリアとも、申し込み不要となっており、データローミングの設定をONにすることで使用できます。後述しますが、ここが注意点でもあります。
なお、ソフトバンクモバイルのアメリカ放題はiPhone、iPad専用のアメリカ限定プランで、通常月額980円かかりますが、キャンペーン中のため現在はデータ通信も通話も無料で利用できるおトクなサービスです。
ただ、このサービスは自動で適用される訳ではなく、sprintというアメリカのケータイ事業者を自分で設定する必要があることを留意しましょう。

データローミング利用における注意点

海外で知らない間に料金が発生する仕組みは、前述した「海外専用プラン」を利用する際に行う、「データローミング」の設定にあることが多いです。簡単に説明すると、この設定をすることにより、海外の携帯電話事業者の電波を受信して国内と同じように使えるようになります。上記の海外専用プランを契約した状態で「データローミング」がONになっていると、海外に到着後、自動的にデータ通信が使えるようになります。スマホの場合、自分が操作しなくても自動的にアプリの更新などを行う「バックグラウンド通信設定」というものがあります。この設定がONのままだと、海外でも自動的にアプリの更新がされるため、気づかない内に通信が行われてしまい、想定外の料金を請求される請求がされることになります。これはスマホの写真データなどをサーバー上に預ける「クラウドサービス」なども同様です。基本的にはこの「バックグラウンド通信設定」をOFFにすれば問題ないのですが、データローミングの国内データ消費型プランを契約することで「データローミング」がONであっても自分で「利用開始」するまで通信が停止された状態になるため、データローミングを安心して利用できるようになります。今までこのプランの存在をご存知なかった方は次回の海外旅行時に申し込みを検討すると良いでしょう。

渡航前にこれだけは押さえておきたいポイント

海外に行って、データ通信を使おうと思ったら、ずっと圏外表示でまったく連絡が取れずに困った、ということを避けるために、海外渡航前に必ず確認するべきポイントがあります。
一つ目は、普段利用している機種が渡航先で使えるかどうか確認することです。データローミングの仕組みは海外の携帯電話事業者の電波(周波数)に対応したICチップをスマホやケータイに搭載することで海外でも通信が可能になります。つまり、機種と渡航先の掛け合わせで使用可否が決まってきます。ここを押さえておかないと冒頭のような事態に陥ってしまう可能性があります。渡航までに忘れずに各キャリアのWEBサイトから確認しましょう。

利用機種が渡航先で利用可能と分かった後は、渡航先が定額のデータ通信プランの対象かどうかを確認すること、これも押さえるべきポイントです。例えば、前述した国内データ消費型プランは、全世界対応ではなく、サービス対象外のエリアもあります。このようなエリアでデータ通信を行うと使用したデータ量に応じた料金課金(従量制)となるので、注意が必要です。ただし、NTTドコモのパケットパック海外オプションの場合、従量制となるエリアではアプリの画面が赤くなり、プランの対象外であることを注意喚起してくれます。さらに、利用開始するまでは料金がかからないので、意図しない通信は発生せず安心して利用することができます。

正しく理解することで、海外でのスマホ利用がより快適に。

データローミングの一番のメリットは、他の機器をレンタルしたりせずに、普段利用しているスマホを国内と同じように使えること。「データローミング=高額請求」というイメージはポイントを押さえれば、身に覚えのない請求を避けることができます。この最大のメリットを活用する選択肢を最初から排除せずに少し調べるだけで、もっと快適な海外旅行になるかもしれません。

※2019年3月現在

各キャリアのローミングサービスへのリンク

※参照サイト